モンゴル古謡に誘われるように、許婚を探しに故郷へ帰った青年を描いた一編。監督は「黒い雪の年」「香魂女」など第4世代の旗手として活躍するシェ・フェイ。脚本は、回族出身で理想主義の作家として知られるチャン・チョンチーが82年に発表した『黒駿馬』を自身で執筆。キャストは原作をいかすため、主演・音楽を担当した有名歌手のテンゲルをはじめ、すべてモンゴル人で固められ、言語はモンゴル語と決められた。撮影はシェ・フェイとは「蕭蕭(シャオシャオ)」で組んだフー・シンチョン、 美術は「黒い雪の年」「おはよう北京」のリー・ヨンシンがそれぞれ担当。共演はナーレンホア、モンゴル共和国の人間国宝級の女優タリカスーロンほか。中国映画祭96で公開。